こんにちは。
鹿児島市皇徳寺台の歯医者『さとう歯科医院』の院長 佐藤裕幸です。
いつもお読みいただいて、ありがとうございます
今日のテーマはこれ！！
親知らずは抜いた方が良いの？
皆さんもよく聞くことがあると思います。
親知らずは抜いた方が良いのか？
それとも、抜かない方が良いのか？
結論から言うと・・・ケースバイケースです
要は、他の歯に影響を与えないのなら残しておいても良い
でも、残しておいたら周りの歯に悪影響を及ぼすようなら抜いた方が良い
たとえば・・・
真横に埋まった親知らずの場合
左の写真をご覧ください。
特に、下の両方の親知らずが真横を向いて埋まっています。
こんな風になっている親知らずの場合は、抜歯することをおススメします。
なぜなら・・・
こんな風に埋まっていると、外見的には何も問題ないように思えますが
手前の歯との間に深い位置までずーっと隙間ができています。
そこにプラーク（歯垢）が残るようになり
いずれ親知らずの周りの骨や歯ぐきの部分に炎症が起こるようになります。
その部分は、私たち歯科医師や衛生士でも、
きちんと清掃するのが難しい場所となります。
また、もっと最悪なのが、手前の歯の根っこの深い部分に虫歯ができます
こうなると抜歯しなければならなくなります。
つまり、真横に埋まった親知らずを抜かずに放っておくと
手前の歯（７番と言います）、奥歯で噛むために一番大事な歯を
若い時に失うことになるのです
ですから、こういう生え方、埋まり方をしている親知らずは
できるだけ早く抜いておいた方が良いのです。
普通に生えている親知らずの場合
写真向かって左側の上の一番奥の歯と向かって右下の一番奥の歯が親知らずです。
これらは普通に生えています。
普通に生えている場合は、抜いた方が良い場合と抜かなくても良い場合があります。
抜いた方が良い場合
普通に生えてはいるが、かなり奥の方に生えていますから
歯ブラシが入らないなどの理由から
きちんとしたケアができない場合もあります。
そのような場合は、抜かずに放置していると
手前の歯にもむし歯を作りやすくなりますので
手前の歯を守るためにも抜いた方が良いということになります。
抜かなくても良い場合
抜かなくても良いのは、生えている親知らずの周囲を
綺麗に歯磨き等でケアできる状態の場合です。
概ね下の親知らずは、きちんと生えていれば
ある程度鏡などで見えますから
だいたい綺麗に歯磨きすることができます。
このように、きちんと歯磨きしてプラークを取り除くことが
きちんとできる状態に生えている親知らずだったら抜かなくても良いです。
最近は、アゴが小さくなっている人が非常に多くなっていますから
親知らずまでしっかり生えていて
しかもきちんと磨けている人というのは少ないです。
きちんと生えていても
より綺麗に歯磨きできる状態にするために抜くというのも
全然アリです。
大切なのは、１番（中切歯）から７番（第二大臼歯）までの歯が
きちんと生えていて、上下がきちんと噛み合っていればそれで十分なのです
親知らずを抜くと腫れるの？
これも患者さんからよく聞かれますが
普通に生えている親知らずの抜歯の場合は
まず腫れることはありませんし
痛みもかなり少ないです（当院での実績では）
親知らずを抜いて、痛みが酷かったり、腫れたりするのは
骨の中に埋まっている親知らずを抜いた場合です。
この場合は、ほとんどの場合
術後の痛みや周囲の歯ぐきの腫れ、口が開きづらいといった症状が出ますが
だいたい４〜５日から１週間程度で収まっていきます。
親知らずを抜くのを嫌がって
むし歯になっているにもかかわらず
ずっと抜歯を先延ばしにした場合
むし歯でボロボロになってしまうと
かえって抜きづらくなり、痛みも出やすくなりますので
抜いた方が良い親知らずだなと思ったら
なるべく早いうちに抜歯してもらうのが正解だと私は感じています。
