皆さん、こんにちは。
鹿児島市皇徳寺台の歯医者 さとう歯科医院の院長 佐藤裕幸です
いつも当院のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
さて、今日のテーマは・・・
寝る時は、入れ歯は入れたままでいいですか?
というテーマです。
ある程度の年齢になると、
数本の抜歯を経験された方が多くなります。
保険診療では、1本ないし2本抜けた場合の補綴(ほてつ)治療は
(補綴治療とは、抜けた歯の部分を補って噛めるようにする処置のことです)
ブリッジで行うことが多いと思いますが
3本以上連続で歯を失った場合とか、
一番奥の歯を含めて複数の歯をなくした場合などは
入れ歯で補綴治療をしている方が多いと思います。
(もちろん、そんな場合でもインプラントを用いると
入れ歯にせずに快適に噛める状態を作ることは可能です)
入れ歯のお手入れについては、いくつかのルールがあります
1.入れ歯は取り外しをしながら使います。
2.入れ歯は、食後歯磨きをする場合は、外して行います。
3.歯磨き粉は絶対に使わないで下さい
(歯磨き粉の研磨剤で入れ歯の表面に傷がついてしまいます)
4.夜間、就寝時は入れ歯を外します
5.作ってから年数が経過すると、土手が痩せたり、入れ歯の人工歯が擦り減ったり、
バネの金属が劣化して折れたりなど、修正や再製が必要になります
6.新製当初は、当たりが出たり、違和感があったりしますが、
これは調整をすることで改善し、使えるようになります。
などなど、こんなルールがあります。
そこで、今回のテーマについてです
入れ歯は入れたままでいいですか?
ということですが、
答えは、『NO』です
入れ歯を入れていると、構造上
その下の土手の歯ぐきは、一日中圧迫された状態となっています。
入れ歯を入れたままにしておくと
この圧迫された状態が続くこととなり
歯ぐきに入れ歯の形の圧痕がつくようになります。
すると、傷もでき易くなり痛みが頻繁に出るようになります。
一日中圧迫された歯ぐきを休ませてあげる意味でも
入れ歯は夜間、就寝時は外してあげた方が良いのです。
もう一つの理由があります。
それは清掃の問題です。
入れ歯をはめたままでは、どんなに歯磨きしても
入れ歯の周囲に付着したプラークが全く取れません。
プラークが残ったままになると
むし歯になるのはもちろんのこと、
歯周病も発生、または、再発してしまいます。
ただでさえ、入れ歯のバネがかかって無理をしている歯ですから
できるだけプラークが残らないように
丁寧に、綺麗に、磨いて欲しいのです。
そのような理由からも入れたままではいけないのです