こんにちは。
鹿児島市皇徳寺台の歯医者 さとう歯科医院の院長 佐藤裕幸です。
いつも当院の歯のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
さて、今日のテーマは・・・
歯周病でもセラミック治療はできますか?
です。
歯周病と言っても、進行度合いがあります
進行度合いによって、1度、2度、3度と分かれています。
歯周病の1度とは・・・
初期の歯周病で、目安としては、
歯周ポケットの数値が3〜4mm
歯を支えている歯槽骨の吸収が、ほとんどないか、ごくわずかというものです
この段階では、患者さんの自覚症状は
全くないか、ほとんどない場合が多いです。
歯ぐきからの出血が見られるとか
歯ぐきが赤く充血して腫れているとか
その程度の症状であることがほとんどです。
このレベルの歯周病では、
セラミック治療をするのになんの問題もありません。
歯周病の全くない健康な方とほぼ同じように治療できます。
が、できることなら歯ぐきからの出血のない状態
歯ぐきに炎症がなく、引き締まった状態になってから
セラミックを入れるのがベストです!!
歯周病の2度とは・・・
中程度の歯周病で、目安としては
歯周ポケットの数値が5〜6mm程度
歯を支えている歯槽骨の吸収が、歯根の半分以内程度のものを言います。
このくらいになると
歯ぐきが縮んで、根っこが見えてきたりするので
歯が長くなったように見える場合があります。
また、歯に動揺が見られるようになっている場合もあります。
このレベルの歯周病でも
もちろんセラミック治療はできるのですが、
何よりも保険外の高い素材のものを入れるからには
できるだけ長く持って欲しいというのが心情だと思います。
そのためには、きちんと歯周病の治療を受け、
患者さんには、プラークコントロールを徹底していただき
極力お口の中にプラークが残らない状態を維持していただく
歯科医の側としては、できる限り歯石を綺麗に取り去り
場合によっては、失われた歯槽骨を再生するための手術を行うなど
その歯自体が、できる限り長く持つようにしていく
患者さん側の努力と歯科医師側の努力の両方が必要です。
そうやって歯周病をきちんと改善した後であれば
もちろんセラミック治療を行うことは可能です。
ただし、動揺が出始めている場合は
安定して状態を長期間維持するというのは
難しい状況も出てきますので、
担当の歯科医師にご相談ください。
歯周病の3度とは・・・
歯周病の3度とは、末期の状態です
重度の歯周病で、歯周ポケットは7mm以上
根っこの周りの歯槽骨がほぼ全て溶けて無くなってしまって
歯を支えられていない状態です。
歯はグラグラしていて、しっかり噛むことができない状態です。
基本的には、保存することが難しく
抜歯をせざるを得ない場合がほとんどとなります。
さすがに、この状態の歯にセラミック治療をするのはオススメしません
できないことはないのですよ。
でも、歯自体が抜けそうな状態なのに、
何年もつか分からない状態
いや、ほんの短い期間で自然に抜けてしまうかもしれない状態ですから
この状態の歯に高いお金をかけてセラミックを入れるのは論外です。
しかし、たまにそんなことをする先生もいますので、
そこはしっかり主治医とご相談して下さいね。
こういう場合は、ダメな歯は抜いて
その上で、しっかり残せる歯を残して
セラミックでブリッジを入れるとか
抜けた歯の所にインプラントを入れた上で
セラミックできちんと補っておくなど
適切な処置をして、きちんと噛めるようにしておくことが
健康を維持する上で、とても重要となります。
お口が健康であること、
何でもしっかり噛める状態を維持することが
全身の健康維持に非常に大切です。
認知症の予防になるとも言われています
セラミック治療をすることで
むし歯になった歯が再治療になる確率がグンと減ります
見た目が美しいだけでなく
むし歯の再発リスクが非常に低減され
再治療による歯の喪失を防ぐことができます