入れ歯の隙間に食べカスが入るのですが、何か良い方法はありませんか？ #23

皆さん、こんにちは。
鹿児島市皇徳寺台の歯医者　さとう歯科医院の院長　佐藤裕幸です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今回のテーマは・・・

入れ歯の隙間に食べカスが入るのですが、何か良い方法はありませんか？

というお尋ねが患者さんからありました

確かに、入れ歯の場合
隙間に食べカスが入ってくるというのは時々あります。

隙間に食べカスが入ると言っても、いくつかの原因が考えられます。

１.土手の骨が痩せて、土手と入れ歯との間に隙間ができている

２.入れ歯の適合が悪く、土手と入れ歯の間に隙間がある

３.入れ歯のバネが緩くなって、浮き上がることで隙間ができる

４.作製上、必ずできる隙間に入っている

それぞれの原因について、対策を考えてみましょう

入れ歯を入れているということは、
その場所に元々あった歯は抜歯してなくなっているということです。

歯を抜いた後の顎の骨は、少しずつ痩せていきます。
特に、抜歯直後の３〜６ヶ月の間は、急激に痩せていきますが、
それが落ち着いた後でも、
年数が経つにつれて土手の骨は少しずつ痩せていきます

ですので、入れ歯を作ってから数年経ってくると
入れ歯と土手の間に隙間ができて
そこに食べ物が入ってきて気持ち悪い、
あるいは、痛いということがあります。

このリライニングによって、隙間が埋まって無くなると
隙間に食べ物が入ってくるということはほぼなくなります。

これは、作ったばかりの入れ歯でも、その適合が悪いと
入れ歯と土手との間に隙間がある場合があります。
基本的には、作り手側のミスですから
当院であれば、患者さんにお話しして、再度作り直させていただきますが
そういう入れ歯を作られてしまった場合どうするか？

まずは、作っていただいた先生にご相談して下さい。
調整で対応できる場合もあります。
もし、適合が悪くてどうしようもない場合、
私と同じように、作り直して対応してくれる先生もいることでしょう。

もし、作り直しや調整での対応もしてもらえない場合はどうするか？

保険の入れ歯は、一回作ると、半年間は新しく作ることができません
これは、当院で作ったものはもちろん、
他院で製作した義歯にも適用されますから
他の先生の所で作った入れ歯でも、当院で再度新製するということはできません。

となると、修理や調整で対応するしかないのです

このような場合、噛み合わせがずれていないのであれば
修理して使えるようにすることは可能です。

１と同じように、隙間にレジンを入れて
土手の形に合うように隙間を埋めれば
食べ物が隙間に入ることなく使用することができるようになります。

ただ、噛み合わせがかなりズレている場合は
対応が非常に難しくなります。

まず、噛み合わせがきちんと合っている状態でない場合
まずは、噛み合わせをきちんと合っている状態にしてからでないと
修理がスタートできません。

バネの適合が良く、噛み合わせだけがズレている場合は
人工歯を削ったり、レジンを追加したりして
まずはきちんと噛み合っている状態を作ります。
その後で、土手との間の隙間の対応をします

しかし、バネ自体がきちんと適合しておらず
さらに噛み合わせも大きくズレているような場合は、
できる範囲での対応をさせていただくことになります。

こういう場合は、半年過ぎたら
新しく適合の良い入れ歯を、再度作製した方がいいと思います。

今日は長くなったので、このへんで一旦終了します。
残りは次の回に書きますね。