歯磨きしているのに、どうしてむし歯や歯周病になるのですか？（１） #26

こんにちは
鹿児島市皇徳寺台の歯医者　さとう歯科医院の院長　佐藤裕幸です。
いつも当院のコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは

歯磨きしているのに、どうしてむし歯や歯周病になるのですか？

というテーマです

日本人は衛生的な観念がかなり高くなっていますので
歯磨きを1日に1回もしないという人は、ほとんどいないと思います

1日の歯磨きの回数を訊ねたアンケートがあります。
1日2回磨くという人が、全体の４４％
1日3回磨くという人が、全体の３５％
1日1回磨くという人が、全体の１２％

なんと1日1回以上磨くという人が、全体の９０％以上なのです

しかし、２０年、３０年前に比べると
むし歯が減ってきているとはいえ
やはり毎日診療していると、無くならないむし歯や歯周病との闘いなのです

は皆さん、ご存知ですよね？

むし歯の原因も、歯周病の原因も、どちらも同じ【プラーク】です

厳密に言うと、
プラークの中にいるミュータンス菌がむし歯の原因であり
プラークの中にいる歯周病菌（数種類あります）が歯周病の原因です

お口の中に、幾らかのミュータンス菌や歯周病菌がいるのは仕方のないこと
これが全くいないという人はいません。

では、なぜむし歯になりやすい人、歯周病になりやすい人がいるのでしょう

それは・・・

歯磨きの時に、歯面についたプラークを
きちんと落とせるか、落とせないかの違いです

歯磨きはしているけど、
プラークが落とせず残ったままの人が圧倒的に多いのです

僕たち歯科医師や歯科衛生士など歯科で働く人間にとっては
プラークを取り除くことは、それほど難しくないのですが
一般の患者さんにとっては、とても難しいようで
何度も指導させていただくのですが、
なかなか綺麗にできない方が多くいます

その原因はいくつかありますが
その中でも代表的なものを挙げます

（１）良い道具を使っていない

患者さんが使っている歯ブラシ等をお訊ねすると
市販の歯ブラシを使っている方がやはり大半です。
当院では、メンテナンスに来られた患者さんには
当院でオススメの歯ブラシを一本プレゼントしています。

それは、市販のしょうもない歯ブラシを使って欲しくないから
使いやすい、磨きやすい歯ブラシを体験していただくために
本来、販売する歯ブラシを無料でプレゼントしているのです。

それでも、TVのCMなどに騙されて
非常にプラークの取りにくい歯ブラシを使っている方が多いです。

歯の根元、歯と歯茎の境目にプラークが溜まります

そこを磨きやすい形というのがあります。
基本的に歯科医院で販売している歯ブラシは
それぞれの先生の好みもありますが、
どの歯ブラシを購入したとしても、ほぼ問題ないものばかりです

歯間ブラシやフロスなども、
市販品の『糸よ◯じ』や『や◯◯か歯間ブラシ』などのように
はなっからプラークを綺麗に取れないものもあります。

でも、CMでは『プラークを絡め取って』みたいなことを言うので
何も知らない患者さんは、騙されて買ってしまうのです。

僕たち歯科医院に、あるいは、歯科医師に向けて
市販の様々な商品が売り込みに来ないのが何よりの証拠です。

なぜなら、僕たちにはそんな売り文句が通用しないからです。

歯科医師や歯科衛生士がお薦めする『良い歯ブラシ』を使うことが
プラークを綺麗に落とすことの第一条件でしょう

今日はこのへんで。
続きは、また来週投稿させていただきます