こんにちは
鹿児島市皇徳寺台の歯医者 さとう歯科医院の院長 佐藤裕幸です。
いつも当院のコラムをお読みいただき、誠にありがとうございます。
今日のテーマは、前回に引き続き
歯磨きをしているのに、どうしてむし歯や歯周病になるのですか?
の第2弾です。
【プラークがきちんと落とせない原因】
(1)良い道具を使っていない
は前回、書かせていただきました。
今回は、その続きです・・・
(2)歯ブラシや歯間ブラシ、フロスの使い方が正しくない
どんなに良い歯ブラシを持っていても
それを正しく使えなければ、プラークは落とせません。
大事なことは、歯の根元、歯と歯茎の境目に溜まるプラークを落とすには
溜まっている根元の部分にピタッと歯ブラシを当てて軽く擦ることです
歯磨き粉でプラークが落ちると勘違いしている方が非常に多く
逆に、市販の歯磨き粉に入っている研磨剤(ヤスリの粒のようなもの)によって
自分の健康な歯質を削ってしまっている方も非常に多いのが現状です。
歯磨き粉はつけず、歯と歯茎の境目にブラシの毛先をピタッと当て
そこからずれないように、軽く、優しく、小さく揺する程度に動かして
1ヶ所10回程度磨きます。
さらに、磨き残しをしないように
一筆書きの要領で、順番を決めて、飛ばさないように磨きます。
例えば、僕の場合だと・・・
右下の一番奥の歯の外側(頬っぺた側)からスタートして
左下の一番奥まで順番に1本ずつ磨き進め
外側が終わったら、次は左下の一番奥の歯の裏側(舌側)からスタートします。
そして、また、1本ずつ磨き飛ばすことなく右下の一番奥まで行きます。
次に、右上の一番奥の歯の外側(頬っぺた側)からスタートし
同じように左上の一番奥の歯まで磨きます。
終わったら左上の一番奥の歯の裏側からスタートして
右上の一番奥の歯まで磨き進めます。
こうやって丁寧に1本1本磨くことによって
磨き忘れや磨き飛ばしがなくなれば
かなり綺麗にプラークを取り除くことができるようになるはずです。
次は、歯間ブラシやフロスの使い方です。
まず、歯間ブラシには、サイズがあります。
自分の歯間空隙の大きさによって、サイズを使い分ける必要があります。
かかりつけの歯科医院で、歯科医師や歯科衛生士に訊ねてみて下さい
『私にあった歯間ブラシって、どのサイズですか?』
あるいは
『どんなフロスが使いやすいですか?』
それでは、まずは、歯間ブラシから・・・
歯間ブラシとは、歯の間のプラークを取り除くための道具です
真っ直ぐのタイプとL字型のものとがありますが
絶対に『L字型』のものをお薦めします。
なぜなら、真っ直ぐのタイプのものは、
奥歯にいくにつれて、ほっぺたに邪魔されて入れにくくなります
よく曲がるという方は、真っ直ぐタイプを使っていないでしょうか?
確認してみて下さい。
次に、フロスについて・・・
フロスには色んな種類があります
・指に巻いて使ういわゆる普通の『フロス』
・ホルダーのついたフロス(Y字型とF字型があります)
・スポンジのようなものがついた特殊なフロス
などなど色々あります。
フロスの目的は、歯間ブラシと似ているのですが
少しだけ違う目的があります。
歯と歯の間の根元についたプラークを取り除くことと
歯と歯の接触している部分のプラークを取り除くこと
この二つの目的で、フロスを使います。
歯と歯の間の根元についたプラークを取り除くというのは
歯間ブラシと同じ目的になります。
ただし、歯の間に通しただけで終わっている人もいます。
これでは本来のフロスの目的は達成できていません
歯の間に入れたら、片方の歯の歯面にピンと張った状態で
根元から歯の先の方に向かって擦り上げます。
片方が終わったら、続けてもう片方の歯にピント張った状態で押しつけて
同じように根元から歯の先の方に向かって擦り上げます。
両側終わったら、接触点(コンタクトポイント)を通して終了です。
フロスを使うことで、歯間ブラシでは予防のできない
接触点からのむし歯予防になります。
私からのアドバイスとしては・・・
スーパーやコンビニで販売されている歯ブラシや歯間ブラシ、フロスは
私たち専門家がお薦めできるものは、ごくごく一部のみです
ほとんどはお薦めできない、いや、使わないで欲しいとさえ思える商品が
非常に多いので、ぜひ私たちにご相談して下さい。
あなたに合った道具を提案させていただきます。
それによって、プラークをきちんと取り去ることができれば
むし歯や歯周病になることもなく、健康なお口で一生を過ごすことができます。