こんにちは。
鹿児島市皇徳寺台の歯医者 さとう歯科医院の院長 佐藤裕幸です。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
さて、今日のテーマは・・・
『インプラントってどんな治療ですか？』です
インプラントがどのような治療なのか、
ほとんどの方がご理解していただいていると思いますが、
インプラントについて言葉はよく聞くけど、
治療の内容についてはよく知らないという方もまだまだ多いと思います。
そこで、今回は、インプラントがどのような治療なのかについて
ご説明させていただきます。
インプラントとは・・・
ご自身の歯をやむなく抜歯することになった場合
抜歯した後を何かを入れて補い（補綴（ほてつ）と言います）
しっかりと噛めるように回復することが重要です。
抜いた歯の後を入れる方法の一つがインプラントです。
簡単に言うと、失われた歯の部分の歯槽骨の中に
チタン製の人工歯根と呼ばれる『ネジ』のようなものを埋め込みます。
そして、数ヶ月の治癒期間を経て、骨と一体化したら
インプラントに土台を取り付けて、
その土台の上にセラミックを被していき、噛めるようにしていく治療法です。
簡単に術式や治療の流れをご説明させていただきますね。
抜いた歯の部分の歯ぐきや骨が完全に治癒した後
チタン製の人工歯根と呼ばれるネジのようなものを
骨の中に穴を掘って、そこに埋めます。
手術の日は、骨の中にインプラントを埋め込んで
外側の歯ぐきを縫合したら終了です。
通常のインプラントの埋入に必要な時間は、
１本だと４５分〜１時間ほど
あとは本数が増えたり、骨造成などの他のオペを併用する場合などは
１時間〜２時間ほどです。
入院の必要もなく、通常の歯科治療と同じ
局所麻酔で処置を行いますので、安心して処置をお受け下さい
埋入の手術後、１週間後に抜糸し、傷口の治り具合を確認します。
２週間ほど経過し、歯ぐきが完全に閉じたら
インプラントが骨に完全にくっつくまで待ちます。
（この期間中の来院は、月に１回ほど。
歯磨きが綺麗にできているかどうかのチェックをする程度で大丈夫です）
インプラントが骨と完全に結合するまでの期間は、おおよそ
上顎で５〜６ヶ月くらい
下顎は３〜４ヶ月くらい
です。
骨造成と言って、骨の幅が少ない時に行う
人工骨を使って歯槽骨の幅を増大させる手術を併用した場合は、
治癒期間が上記の期間にプラス２〜３ヶ月長くなります。
こうやって治癒期間が過ぎると
埋入したインプラントのネジ部分が骨と一体化して結合します。
そうしたら、被せ物を作るタイミングとなります。
歯ぐきの中に埋まっているインプラントから
歯ぐきの外に出てくるようにキャップを交換し
１０日から２週間ほど時間をおけば、型取りの時期となります。
いよいよ最終段階です。
インプラントの上部に被せ物を作って噛めるようにしていきます。
変形などが入ることがないように精密な型取りを行います。
その型を基に、技工士さんがアバットメントと呼ばれる土台をオーダーメイドで作製し、
その上にジルコニアというセラミックで被せ物を作製します。
それを口腔内に装着し、噛み合わせの高さなどの調整をし
最後にきちんと研磨と艶出しをしてセットします。
これでインプラントを入れた場所が
自分の歯と同じように噛めるようになります。
インプラントの良い点は・・・
１。違和感がない
２。取り外しの必要がない
３。硬いものでも何でも噛める（自分の歯と同じように）
４。周囲の歯を守る（長持ちさせる）
（入れ歯やブリッジのように周囲の歯に負担をかけないので
結果、周囲の自分の歯が長持ちします）
５。見た目が自然で、綺麗
などが挙げられます
当院の患者さんでも、長い方はインプラントを入れてから
すでに２０年以上問題なく持っています。
インプラントを選択した患者さんの多くが
その後、自分の歯を失うことが極端に少ないです。
逆に、ブリッジや入れ歯を選択した方は
数年〜１０年ほどの間に、必ずと言っていいほど
ご自身の他の歯が抜歯となり、失っていかれます。
保険の入れ歯で、ご自身の歯を守るというのは
非常に難しいことです
初めて歯を抜く時の補綴の選択によって
その後のご自身の歯の寿命を大きく左右しますので
よく考えて、補綴方法を選択して下さい。
