こんにちは
鹿児島市の歯医者　さとう歯科医院の院長　佐藤裕幸です。
いつも当院のコラムをお読みいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは、前回と関連した内容になります。
インプラントの手術後は、どのくらいで食事をしても大丈夫ですか？
というテーマです。

インプラントについては、今まで何回か書いてきましたので
インプラントの治療の流れについては、
なんとなくはご理解いただいていると思います。

改めて、簡単にインプラントの治療の流れを説明します。

①術前に診査・診断

術前に診査・診断をきちんと行い
レントゲンだけでなく、CTも撮影し、埋入部位の骨の状態を確認します

②歯周病の治療や周囲の歯の必要な処置

必要な処置が完了したらインプラント治療に入ります。

③局所麻酔を行い埋入オペ

オペの日は、局所麻酔を行い、
歯が抜けてしまった場所にインプラントを埋入します

④抜糸

縫合してあるので、１週間から10日後くらいに抜糸します。

⑤当院の場合は、罰糸の翌週、傷の治り具合のチェック

当院の場合は、罰糸の翌週、傷の治り具合のチェックと清掃状態の確認のために、消毒に来ていただきます。

⑥傷口が完全に閉じたら

傷口が完全に閉じてしまったら、あとはインプラントが骨と結合するのを待ちます。
期間的には、特殊なケースを除き、下顎で３ヶ月ほど、上顎は５〜６ヶ月ほどです。

この間、当院では、手術した部位がプラークで汚れないように
患者さんの清掃状態によって、時々来院してもらって清掃、消毒しています。

⑦治癒期間が過ぎて、インプラントが骨と完全に結合したら

いよいよ最終工程、セラミックを作製し、噛めるようにしていきます。

⑧アバットメントと呼ばれる土台

アバットメントと呼ばれる土台（インプラントにネジ止めし、その上にセラミックの冠を被すためのもので、完全オーダーメイドで作製します）と
ジルコニアと呼ばれるセラミックの最上級のもので被せ物を作ります。

⑨アバットメントとジルコニアが完成

アバットメントとジルコニアが完成すると、
いよいよお口の中に装着します。
噛み合わせの微調整をおこなった上で、
アバットメントはインプラントにネジでしっかり止めます。

被せ物は、アバットメントと一体型でネジ止めするタイプのものと
アバットメントだけをネジ止めし、ジルコニアはセメントでつけるタイプの
２種類の方法があります。

さて、そこで、手術後の食事はどのくらいで食べて大丈夫か？

オペをした当日は、なるべく手術した側で物を噛まないようにしましょう

オペの直後の食事は、
理想的には、麻酔が切れてから食べるのが良いでしょう。

どうしても麻酔が効いてる間に食事する場合は、
唇を噛んだりしないよう、また、飲み物がこぼれやすいので
それだけは注意しましょう。

糸で縫ってありますので、ここで食べ物を噛んでしまうと
糸が切れて傷口が開くこともあります。

また、埋入したインプラントには、骨との結合を待つ治癒期間は
できるだけ強い力がかからないようにしなければなりません。

オペ当日から抜糸までの期間は、基本的にはオペした側では、なるべく噛まないようにします。

抜糸したあとの１週間ほどは、まだまだ気が抜けません。
傷口が開くということは非常に少ないものの、まだあり得ますので
軟らかいもの以外はオペしていない側で食べましょう

抜糸から１週間〜１０日ほど経つと
傷口が完全に閉じてしまいます。

こうなったら、心配は少なくなります。

あとは、オペから１ヶ月以内の術後感染だけに注意して
引き続き、オペした部位では硬いものは噛まないように！！

１ヶ月過ぎると、心配の種はかなり少なくなります。

無理な力さえかからなければ
オペした側の歯でも、ある程度普通に噛んで構いません。

あとは、インプラントと骨が結合するまでの期間を待ちます。

待ちの期間が終了したら、二次オペと呼ばれ処置をして
型取りのための準備に入ります。

型取りに入ると、インプラントの上部に
小さなキャップがついてきて、お口の中に少しだけ出ています。

この時期は、軽く噛んでも大丈夫ですが
硬いものをインプラントの部位に直接ガチガチ当たらないようにだけ
注意してお食事しましょう。

あと１ヶ月弱で、普通に噛めるようになりますので
もう少しの辛抱です。

まとめると・・・
インプラントのオペ後は、
術後２週間ほどが、かなり重要な時期になります。
この期間は、インプラントが骨に結合するのに、とても大切な時期で
なるべく無理な力がかからないようにして下さい。
傷口が完全に塞がったら、さほど気にすることはなく
無理に噛むことだけは注意しましょう！！