鹿児島市皇徳寺台の歯医者　さとう歯科医院の院長　佐藤裕幸です。
いつも当院のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

さて、本日のテーマは・・・

インビザラインでの矯正中の食事に制限がありますか？

です。

 

食事に関する注意点や制限についてご説明していきます。

（１）食事について大きな制限はありません。

インビザラインは透明のマウスピースを使用して歯を動かしていく矯正法です。
透明のマウスピースなので、装置をはめていても目立ちにくいのが大きな特徴です。
食事の際は、このマウスピースを外して行いますので、特に制限がないのが
患者さんにとってはとても良い点となります。

但し、マウスピースを装着していないと歯を動かす力が全く働きません。
矯正中（動的治療中）のマウスピース装着時間は、原則２２時間です。
２２時間装着していても、外している間に後戻りしますので
２２時間装着で、２時間後戻り、つまり、２０時間分動くということです。

装着時間が短くなりすぎないような注意は常に必要です。

（２）硬い食べ物には注意

基本的には、マウスピースをはめたままで食べ物を食べないで下さい！！
というのが原則です。

特に、硬い食べ物を噛むと、インビザラインのマウスピースに
過度の圧力がかかり、破損する可能性があったり
変形してしまう可能性もあります。

破損、変形すると、予定通りに歯が動かなくなるだけでなく
マウスピースの再製が必要となる場合がありますので、
硬い食べ物には注意が必要です。

キャラメルやりんご、硬い煎餅など、
噛むと強い力がかかる食べ物には控えるようにしましょう。

（３）砂糖の多い飲み物には注意

甘い飲み物やジュースには砂糖が多く含まれており、
虫歯や歯の着色を引き起こす可能性があるため、
マウスピースを装着している時には、なるべく控えるようにしましょう。

また、砂糖の含まれる飲み物や色のついた飲み物（コーヒーなど）を飲む際には、
マウスピースを外してから摂取し、
飲み終わった後には歯をしっかり磨くことが大切です。

なぜなら、糖分の入った飲み物を飲むと
マウスピースの隙間から歯との間にも入ってきます。
そのまま長時間が経過すると、歯の表面にむし歯ができてしまいますので
マウスピース装着時には、糖分の含まれる飲み物はなるべく控えて下さい。

どうしても飲んだ場合は、水でゆすぐか
できれば、マウスピースを外してお口をゆすいで下さい

但し、これも装着時間の問題があります。
たとえば、飲み物を飲む時間が１０分だったとしたら
それくらいは大丈夫と思って、
外しては飲み、飲み終わったらつけてを繰り返していると
やはり歯の動きは悪くなりますので要注意です。

（４）スティッキーな（粘着性のある）食べ物には注意

ガムやキャンディ、お餅などのスティッキーな食べ物は、
マウスピースにくっついてしまい、
矯正装置を外すのが難しくなることがあります。

あるいは、マウスピースの表面にくっついて
ベタベタしたものが残り、食べ物がそこに付着しやすくなって
不衛生になりますので、マウスピースを装着したままで
これらの食べ物を食べるのはしないようにしましょう

（２）と同じで、基本的には、マウスピースを装着している時は
食べ物を食べないようにして下さい。

（５）食事後の歯磨きを徹底する

食事後には、歯を十分に磨くことが重要です。
インビザラインのマウスピースを外して食事をした場合でも、
食べ物のカスが歯に付着してしまう可能性があります。

食べ物のカスや歯垢（プラーク）がついたままマウスピースを装着すると
マウスピースが汚れて不衛生になるだけでなく、
口臭の原因になったり、むし歯や歯周病を進行させることにもなりますので

食事の後（あるいは、食事の前にマウスピースを外した時）には、
マウスピース全体をキレイに歯ブラシで磨き
キレイなマウスピースを装着するように習慣化しましょう

以上のような食事に関する注意点がありますが、
基本的には、食事の時はマウスピースを外しますので
ある程度制限なく何でも食べることができます。

但し、矯正治療中は、歯に痛みが生じることがありますので
その痛みによっては、硬いものが噛みづらい場合も一時的にはあります。

あくまでもキレイで素敵な歯並びになるための過程ですから
多少の痛みは頑張って治療していきましょう！！