小児期の矯正治療の重要性について　#49

こんにちは。
鹿児島市皇徳寺台の歯医者　さとう歯科医院の院長　佐藤裕幸です。

いつも当院のコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

今回のテーマは・・・

小児期の矯正治療の重要性について

です。

僕たちが子供の頃と比べると
子供の頃に矯正をする人の数は圧倒的に増えたと思います。

僕が小学校から中学校、高校の頃に
同級生で矯正治療をしていた人の記憶がほぼありません。

もちろん、自宅だけで装置を使用していた人とかはいると思いますので
誰一人いなかったということはないでしょうが
それにしても、かなり少なかったと思います。

最近では、見た目を気にする親御さんが増えてきたことと
経済的に治療を受けられる方が増えたこと
矯正治療の大切さが周知されてきていることなどにより
小学校〜高校の間に矯正をする人がずいぶん多くなってきました。

矯正治療は、子供の頃でないとできないということはありません。

大人になってからでもできますし、
２０代、３０代でなくても、５０代、６０代でも可能です。
（もちろん若い時の方が骨が柔らかいので、歯が動きやすいということはあります）
当院でも、５０代、６０代で矯正治療をした方、している方も
矯正治療の全患者さんの３割ほどはいらっしゃいます。

この方々の目的は、前回書いたように
下顎の後退による顎関節症の症状改善や予防のために
また、正しい噛み合わせにすることによって
できるだけ長く残存歯を残すということのために
治療を決断された方がほとんどです

最近の子供たちは、アゴの劣成長により
アゴが小さくて、歯並びがガタガタになっている子が非常に多くいます。
学校検診をしていても、本当に正しい歯列になっている子は
全体の１割ほどしかいないのではないでしょうか

もちろん、学校検診で歯列不正として記録する基準は
通常の診療における基準よりも、かなりゆるいので
チェックされている子供たちは１〜２割程度かと思います。

アゴが小さいと凸凹の歯並びになったり
ガタガタしていたり、八重歯になったり
受け口や出っ歯になったり
上下の歯がきちんと噛み合わないという場合などがあります。

もちろん、歯の問題、噛み合わせの問題としても良くないのですが、
もっと重要な全身の成長に関わる問題があるのです

それは・・・

特に、上顎が小さい場合
上顎の幅が狭いと、鼻腔の幅も狭くなり
鼻呼吸がしづらくなります。

鼻呼吸しづらくなると、鼻を通る空気が減るか
口呼吸するようになると、ほとんど鼻腔を空気が通りません

これによって、脳を冷やす効果が低下し
脳の働きが落ちてしまうのです。

特に、小学校の時期に正しいアゴの大きさにしておくことは
その後の歯並び、噛み合わせにとってはもちろんですが
身体的、精神的に、正常の成長をさせてあげるという点で
非常に重要なことなのです。

永久歯が生えてくるまでの間に
それらの永久歯がきちんと並ぶだけの大きさにアゴが成長していれば
その後は矯正をしなくても正しい歯並びになることもあります。

もちろん、細かい歯の向きや噛み合わせまで正しい状態にするには、
中学生の頃（永久歯が全て生え揃ってから）に
改めて矯正治療が必要になる場合が多いと思いますが・・・

このように、小児期（小学校4〜５年生の頃まで）に
ある程度の正しい噛み合わせとアゴの大きさに整えておくことは
子供たちのその後の成長に大きな影響を与えるのです。

当院が採用しているマウスピース矯正『インビザライン』では
このような小児期のアゴを大きくする（広げる）矯正も可能です。

子供たちが、ワイヤー矯正の見た目のために
学校でいじめられるのではないかとか
痛い思いをするのではないかという心配があるかと思いますが
インビザラインでは、見た目は目立たず、痛みもかなり弱いです。

当院では、随時、矯正無料相談を受け付けておりますので
お気軽に、お問い合わせ下さい